24時間体制で無痛分娩を実施

無痛分娩について
無痛分娩とは、麻酔で分娩時の痛みを和らげる方法です。分娩時の痛みが完全になくなるわけではないため、和痛分娩とも呼ばれます。当院では安全性を高めるために24時間体制で、原則麻酔科医師が対応していることが特徴です。
2024年は年間900件以上の実績があり、さらにご希望のほぼすべての患者さまに無痛分娩を提供できました。
ご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。
当院の無痛分娩の特徴
- 24時間体制のため、希望者のほぼ全員に無痛分娩実施が可能(2024年実績:希望者の98.5%に実施)
- 安全性を高めるため、原則麻酔科医師が分娩管理を行う
- 事前に日程を決めて行うことも、お産の流れに合わせて行うことも可能(計画無痛分娩、自然無痛分娩)
当院の無痛分娩の方法

無痛分娩として一般的な「硬膜外麻酔」を使用して行います。
硬膜外麻酔とは、背骨のところにある「硬膜外腔」という場所に細くて柔らかい管を入れ、そこから麻酔薬を注射する方法です。
※図3 硬膜外鎮痛(麻酔)参照
こちらはお腹から下の痛みを取るもので、意識ははっきりとしています。子宮の収縮(陣痛)も痛くはない程度に自覚できる浅さの麻酔であり、お腹の赤ちゃんへの影響もありません。
また、眠る麻酔ではありませんので、ご出産後すぐに赤ちゃんと対面することも出来ます。
2つの無痛分娩の方法からお選びいただけます
- 事前に日程を決めて行う「計画無痛分娩」
- 陣痛や破水でご入院したタイミングで行う「自然無痛分娩」
計画無痛分娩と自然無痛分娩について
当院では2つの方法で無痛分娩を行っております。主な特徴は下記の通りです。

計画無痛分娩
日程を決めてお産を行うため、経産婦の方や、あらかじめご主人と予定を合わせたい方にお勧めしています。
計画無痛分娩は妊娠37~39週に実施いたしますが、計画日前にご入院となった場合でも対応可能です。
※計画無痛分娩の予定日は当院からご提示させていただきます。

自然無痛分娩
陣痛・破水後にご入院いただき、お産の状況に合わせて医師が麻酔開始時期を判断します。
自然無痛分娩の場合も24時間対応可能です。
ご確認ください
当院では24時間体制で無痛分娩を行っておりますが、一部対応出来ない場合がございます。
- 分娩の進行が著しく早い場合
- 妊娠中や分娩経過中、母子になんらかの異常が見られた場合
- その他、医師が安全上の理由から不適と判断した場合
メリット・デメリット
無痛分娩には多くのメリットがある一方、デメリット(リスク)もあります。
あらゆる治療にはリスクが存在します。そのリスクを回避するため、当院ではさまざまな安全対策をおこなっております。 詳しくは後述の「当院の安全管理」をご確認ください。
メリット
- お産の痛みを和らげることが出来ます。感覚的な基準ですが、痛みを通常の2~3割程度に軽減出来ます。
- お産の疲労が軽くなるため、産後の回復も普通分娩より早くなります。
- 計画無痛分娩の場合、あらかじめ日程決めてお産をすることが出来ます。
- 麻酔は非常に微量のため、産まれるお子さまへの影響もありません。
デメリット(リスク)
- 麻酔により陣痛が弱まりお産が長引くことで、鉗子分娩や吸引分娩になる割合が上昇する可能性があります。
※帝王切開になる割合は変わりません。
- 一時的に以下のような合併症を引き起こす可能性があります。
尿意の消失 / 下半身の感覚低下 / 血圧の低下、血圧低下に伴う気分不快 - 非常にまれですが、下記のような合併症を引き起こす可能性があります。
頭痛 / 神経損傷 / 感染 / 血腫 / アレルギー性ショック / 麻酔効果範囲の拡大による呼吸抑制 / 局所麻酔中毒
お申込み方法
妊娠28~30週頃の「末期スクリーニング+妊婦健診」までに、無痛分娩(計画/自然)のご希望を医師にお伝えください。
当院の安全管理と麻酔管理者
手法が確立されているとはいえ、麻酔を使う無痛分娩の専門家は麻酔科医です。
当院では安全に配慮し、麻酔科専門医による管理をさせていただいております。
安全性を高めるため麻酔科専門医管理の元、関わるスタッフは手技指導を受けております。
どうぞ、安心してご入院ください。
無痛分娩麻酔管理者

前島 和美
KAZUMI MAESHIMA
麻酔全般
費用
各プランの「普通分娩」費用にプラス15万円で実施しております。
無痛分娩を含むプラン別分娩費用
- カジュアルプラン・・・71万円~(4泊5日)
- プレミアプラン・・・ 83万円~(4泊5日)
- ラウレアプレミア・・・ 138万円~(6泊7日)
実績・よくある質問

当院の実績
当院の無痛分娩実施件数の推移は下記の通りです。 2021年4月より初産の方の無痛分娩を開始し、実施件数は大幅に増加。昨年は約3人に1人の方が無痛分娩にてご出産されました。

Q:お産が長引く可能性があるとありますが、日をまたぐほど長引くのでしょうか?
A:2024年の実績では、無痛分娩をおこなった方全体の70%が当日にご出産され、2日目までに計89.2%の方がご出産されました。
また、一般的にお産が長引く可能性があることから、鉗子分娩や吸引分娩でのご出産が増加するといわれています。
当院の場合でも無痛分娩をおこなわなかった場合と比べ、鉗子分娩・吸引分娩でのご出産は約21%上昇しました。
図)急速遂娩となった方の割合グラフ(出典:2024年 愛和病院年間分娩統計)
Q:無痛分娩を希望して、実施出来なかった方は何人くらいいますか?
A:24時間体制で行っているため、ごくわずかです。2024年、希望しても無痛分娩が出来なかった方は15人(全体の1.5%)でした。
無痛分娩診療体制情報公開
愛和病院はJALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)が推進する無痛分娩診療体制情報公開事業に賛同し、下記の通り無痛分娩に関する情報公開を行っています。